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教皇フランシスコ「世界平和の日」に訴える死刑廃止と国際基金、債務削減【バチカン12月12日CNS】

  • 執筆者の写真: 羅夢 諸星
    羅夢 諸星
  • 1月2日
  • 読了時間: 3分

更新日:3月17日

教皇フランシスコ「世界平和の日」に訴える死刑廃止と国際基金、債務削減【バチカン12月12日CNS】

 

 教皇フランシスコは全世界の国々に向けて死刑の廃止を呼びかけ、軍事費のうち一定の比率の額を飢餓の撲滅と気候変動対策のための国際基金に拠出することや発展途上国の対外債務を帳消しにすることで新しい希望の時代へと踏み出すようにと訴えている。


 「各所で慈善活動を積み重ねるだけでは足りません。それ以上に、持続的な変化をもたらすには、文化的・構造的な変革が必要なのです」と教皇は2025年の「世界平和の日」メッセージで強調する。


 「わたしたちの負い目をゆるしてください、あなたの平和をお与えください」と題されたメッセージは12月12日、バチカンでの記者会見で公表された。


 教皇は全世界の国家元首や政府指導者、国際機関の指導者、諸宗教指導者、全ての善意の人々に宛てたメッセージで、「希望の巡礼者」をテーマとする25年の聖年の間に「必要な変革」を実現するための三つの提案を示している。


 この三つの行動によって、「すべての人民の生活に尊厳を回復し、希望の道に立ち帰らせる」ことができると教皇は期待を示す。



対外債務の免除と 環境債務の認識



 最初の提案は、2000年の大聖年を控えて聖ヨハネ・パウロ2世教皇が行った訴えを繰り返すもので、「多くの国々の将来に深刻な脅威となっている累積債務をすべて帳消しにしないまでも、大幅に削減すること」(『紀元2000年の到来』51)を検討すること。


 教皇フランシスコは、対外債務が「支配の手段となっており、この債務を通じて富裕国の政府や民間金融機関が、自国市場の需要を満たすために、貧困国の人的資源・天然資源を見境なく搾取することに何のためらいももたずにいる」と糾弾する。


 教皇はさらに、富裕国は資源の搾取や生態系の破壊、気候変動の影響によってグローバル・サウス(主に南半球の新興国・発展途上国)に対して負っている環境債務を認めなければならないと強調する。「富裕国には、あらゆる手を打って、返済の困難な国々の債務を免除するという使命感をもっていただきたい」



「いのちの文化」へ 具体的な行動を



 教皇フランシスコの二つ目の提案は、「人間のいのちの尊厳の尊重を促進するための断固とした取り組み」。「受胎から自然死に至るまで」のいのちを守り、「すべての人が自分のいのちを愛し、将来に希望をもち、自分自身と自分の子どもたちの発展と幸福を望めるようにするためです」。


 「人生への希望がなければ、新たないのちを生み出したいという望みが、若い世代の心には芽生えにくい」と教皇は憂慮する。


 教皇はさらに、「いのちの文化を促進する具体的な行動」として、「全世界の国々での死刑の廃止」を改めて訴える。


 死刑は、「いのちの不可侵性を損なうだけでなく、ゆるしと再生という人間の希望をも完全に打ち砕くのです」(『希望は欺かない』10参照)。



持続可能な発展と気候変動との闘い



 教皇フランシスコは三つ目の提案として、教皇「聖パウロ6世とベネディクト16世」による訴えを繰り返す。「幾多の戦争に彩られたこの時にあって、軍事費のせめて一定の割合を、世界基金設立に充ててください」  この国際基金は「飢餓撲滅」の取り組みのために、そして貧困国での教育活動の促進を通して、持続可能な発展を促し、気候変動に立ち向かうために使われるべきだと教皇は強調する。「若者たちが思い描く未来を、希望のないものや、愛する家族の流した血に対する復讐で覆われたものにすることになる口実を、一掃する努力が必要です」  メッセージの日本語版全文は、カトリック中央協議会のウェブサイト( https://www.cbcj.catholic.jp/ )で読める。


2024年12月7日、降誕の像の前で祈る教皇フランシスコ。


上部の星型の周りには天使たちの言葉がアラビア語とラテン語で書かれている。





 

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