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(天声人語)金利のある世界 2025年2月7日 5時00分

  • 執筆者の写真: 羅夢 諸星
    羅夢 諸星
  • 2月7日
  • 読了時間: 2分

その世界は明るいのか、暗いのか。これから本格化するという「金利のある世界」の話である。日銀は昨年、マイナス金利政策を解除し、先月も追加利上げをした。鍵を握ったのは「2%の物価上昇」の目標で、達成できる可能性が高まったとしている



▼思えばこの2%、日銀が目標に定めたのは12年も前だった。ずっと物価が上がらなかった理由の一つは、「ノルムの根強さ」だと分析している。経済用語のノルムは「社会的規範」などと訳されるが、「平たく言えば、社会の人々が共有する相場観」だ(渡辺努著『物価とは何か』)



▼「失われた30年」の間に、物価や賃金は上がらないという考え方が根付いたわけだ。その感覚は長引く経済の停滞がもたらしたもので、だから我々の目標が達成できないのだと金融政策の当事者に言われても納得しがたい



▼日銀前総裁の黒田東彦(はるひこ)氏は、2年前の退任会見で「ノルムが変容しつつある」と述べた。だが、いまでも「物価や賃金は上がるものだ」に相場観が変わったとは思えない。実質賃金は、3年連続でマイナスだった。値上がりした品物を手にする感覚は、受け入れるしかない「あきらめ」に近い



▼高金利だった時代、「利息で食べている」という大人がいたのを思い出す。超低金利しか知らない世代に、これからの世界はどう映るだろう



▼経済は予想通りに動かず、どの国の中央銀行にも判断は難しい。それでもノルムはさておき、日銀には庶民のため息にも敏感であってほしい。



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